子宮筋腫を知ろう

成人女性が発症する可能性のある病気「子宮筋腫」

治療方法

子宮筋腫の手術治療

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子宮筋腫の手術治療

子宮筋腫の手術治療

自覚症状があり、子宮筋腫が大きく、妊娠・出産を望んでいてもそれを妨げるような場合は、手術を行うこともあります。手術を受けることになったら、「なぜ手術するのか」「どんな方法で」「一般的な術後の経過」など、疑問に思うことは遠慮なく質問し、納得した上で治療を受けるようにしましょう。

子宮筋腫で手術が考慮される基準

冒頭でも触れているように、子宮筋腫があることで妊娠・出産が妨げられたり、貧血などの重い自覚症状が見られるような場合には、手術を考えます。また、その筋腫が悪性腫瘍と区別しがたいときも、手術が行われます。

具体的には以下のような場合に、手術治療が考慮されます。

  1. 子宮の大きさが大人の握りこぶし以上あるとき
  2. 子宮の大きさが小さくても、重い症状が見られるとき
  3. 筋腫の成長スピードが速いとき
  4. 筋腫が原因となり、不妊や流産が起きている可能性があるとき
  5. 筋腫が壊死したり、筋腫分娩が起きたとき
  6. 閉経後に、圧迫症状があるような大きな筋腫が見られたり、悪性化が疑われるとき

子宮筋腫の主な手術方法

子宮筋腫の主な手術方法には、「子宮筋腫核出術」と「子宮全摘術」があります。どちらが適しているのかは、筋腫の種類や大きさ、位置などによって判断されます。このような開腹手術は、身体的負担もかなりありますが、反面、大きな筋腫も取ることができることがメリットと言えます。

子宮筋腫核出術

子宮筋腫核出術は、開腹をして、筋腫のみを取り除く方法です。子宮は残すことができるため、将来的に妊娠・出産を希望する人に向いています。ただ、一度にすべての筋腫を取り除くことは難しいため、数年後に再手術が必要になることもあります。

子宮全摘術

子宮全摘術は、子宮をすべて取り除く方法です。通常は、ホルモンバランスを保つため、卵巣は残しますが、その卵巣に何らかの異常があるときは摘出する場合もあります。ですが、片方の卵巣のみの摘出が一般的です。この手術は、悪性腫瘍との区別が付きにくい場合や、将来的に妊娠・出産を望まない人に向いています。また、再発の心配はありません。

その他の手術方法

上記の開腹手術以外にも、選択肢としていくつかの方法があります。筋腫の状態によっては、以下のような治療も可能です。

腹腔鏡手術

腹腔鏡を用いた手術方法で、筋腫のみ、子宮全摘のどちらもできます。お腹に何ヶ所か小さな穴を開けて、炭酸ガスで膨らませ、1つの穴に腹腔鏡を入れ、モニターでお腹の中の状態を確認します。そして、他の穴には器具を入れて、筋腫または子宮を摘出します。この腹腔鏡手術は、傷も小さく、痛みの少ない方法なので、入院期間も短くて済みますし、短期間での回復が望めます。

膣式手術

子宮を摘出する場合には、膣式手術という方法もあります。これは、膣から子宮内に子宮鏡を入れ、専用器具で少しずつ筋腫を削り取っていく方法です。膣式手術は出産経験があり、子宮の動きがよく、筋腫が大きすぎない場合に適応されます。患者への身体的負担も少なく、早い回復が見込めます。

手術ができない場合

子宮筋腫の手術を望む人すべてが、その治療を受けられるわけではありません。狭心症や不整脈などの心疾患、肝硬変、肥満症、慢性気管支炎や喘息といった呼吸器疾患などを持っている場合は、手術時の麻酔に耐えられるかどうかが重要になります。その点を考えて、もし何か問題があるようなら、手術ができない場合もあるでしょう。ちなみに、子宮筋腫の手術は、ほとんどが全身麻酔下で行われます。もし手術ができないと判断されたときには、薬物治療などの、別の治療が検討されます。

また、子宮筋腫以外に別の病気を持っている人は、その持病の治療期間中も、婦人科の定期検診を忘れずに受けるようにしましょう。

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